0021/01/01

今年は2010年に向けての正念場の年

10年前、2000年問題への対応におおよそ見通しが立った後、世界のeヘルスケア政策の関心は、21世紀の医療を支える情報インフラをどう整備するかに移りました。

競うように各国がeヘルスケアの10年計画を立てた結果、巨額の投資を伴う大規模な開発計画を立てて推進した国、eガバメント(電子政府)の計画に織り込んで着実な進歩を選んだ国それぞれですが、来年2010年にはそれらの計画の多くが目標期限を迎えます。

したがって、今年2009年は、各国のeヘルスケア整備計画の最後の追い込みの年となり、いろいろな成果物が世に問われることとなります。

一方、昨年、サブプライム危機が引き鉄となった世界経済の大混乱は、eヘルスケア政策にも影響を与えざるを得ません。成果の上がっていない大規模開発については見直しの要因となる可能性が高いですが、大義名分を得やすいeヘルスケアへの投資や条件整備が経済刺激策の目玉として取り上げられることも考えられると思います。

また、ITビジネスの動向においては、Google Healthのように、Webによるサービス提供がついに医療分野まで及ぶようになりました。今年は、現今の経済状況から、安定したサービス需要が見込める医療分野へのITビジネス企業の参入が相次ぐことが考えられます。

まとめますと、今年2009年は、
  • 2010年を目標とした世界中のeヘルスケア計画からの成果物が世に問われる
  • 経済刺激策としてのeヘルスケア投資、環境整備が各国で行われる可能性がある
  • 安定したサービス需要が見込める医療分野へのITビジネス企業の参入が予想される
ため、eヘルスケアの動向から目が離せない年となりそうです。